2008年10月29日

坂の上の雲ごっこ

おぉぉぉー、今日良い天気ー!すなわちグッドウェザー?!
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はぐれ雲よ、お前も気ままな独り旅か!?
オレもだ!ミートゥーだ!Me too!
あはは、テンションたけー!うざいYO☆拙者!サイコー!ヽ(゚∀゚)ノ

ということで、本日予てより計画していた「坂の上の雲ごっこ」を実施いたします。

内容は、司馬遼太郎著「坂の上の雲」より
秋山真之が当時既に亡くなっている親友の正岡子規を尋る・・・というもので、その一節を体現するものであります。

ルートは秋山真之の自宅のある品川から日暮里〜鶯谷〜田端の順番で足跡を辿ります、ちなみに全部徒歩!

・・・まぁ現代のもやしっ子が屈強な明治の男に敵う訳も無く、おとなしく日暮里迄は電車に揺られて行くことにします(弱いなー
だって、ほら、僕の自宅は品川じゃないし・・・('∀`)ねぇ?

まぁ気を取り直して、いざ!鎌倉!?

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というわけでまずは日暮里の駅を出まして、駅前の通りを右に向かいますと、作中に出てくる「羽二重団子」の店があります、秋山真之は一休みする為にここを訪れます。正岡子規自身、生前このお店の団子は大のお気に入りだったようで、こんな句が残されています。

芋坂も団子も月のゆかりかな

うーん、写生文を常とした正岡子規の句、情景が浮かぶ上に洒落が利いていますね。明治の頃だから月も今よりずっと綺麗に見えたのでしょうね。

さて、早速お店にお邪魔したいと思います。

「めしはあるかな?」

とは聞けず、普通に団子を注文するオレ。
中庭の鯉を眺めながらしばし待ちます、そして・・・
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キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!
そして
ウマ━━━━━━(゚д゚)━━━━━━!!!!!
醤油の香ばしい「焼き」とさらりとした「あん付」の上品な甘さに
ほっぺが落ちちゃうYO!

お父さん、お母さんごめんなさい。
僕、今すげー贅沢しちゃってる・・・
あぁ、少し渋めの煎茶と奏でる絶妙なハーモニー、
オレもこういう曲を描かなきゃ駄目なのね・・・(何を言っとるんだ?

いにしえより変わらずに、これからも愛され、守られ続けて行くであろう一品に脱帽です。変革、改革、流動を良しとする現代の社会への一つのアンチテーゼをこの団子に感じ取りました・・・(大げさな

さぁ、腹ごしらえを済ませた真之は、あるじを失った正岡子規邸、現在の「子規庵」へと足を運びます。ちなみに羽二重団子の店から歩いて10分もかからないです。

そこには残された子規のご母堂「八重」さんと妹の「律」さんがひっそりと暮らしているのでした。
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ここで真之は軒先から中の様子をそっと伺うだけで立ち去ります、律さんはそれに気付き表に出ますが、そこにはもう真之の姿はないのでした・・・

はい、ここから賛否両論分かれるところー

「立ち寄ってお茶でもしていけばいいじゃん、二人とも寂しいんだろうしさー、冷たいやつだなー」と言う人と「葬儀に顔も出せず、ましてやご無沙汰してしまっている人たちに気を使わせるは忍びない、一見冷たく感じるかもしれないがそれも優しさじゃねーか」と言う人に分かれますね?ね?あなたはどちらですかな?

え?僕はどっちかって・・・?さぁ?

何はともあれ文化財を大切に
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さて、ここから日暮里〜田端間を徒歩にて移動します
移動中のBGMは「ROUND TABLE Feat. Nino」で「Groovin' Magic」

ア・アッ・アッ・ア♪

こちら日暮里駅前の「太田道灌」像
江戸城を最初に築いたのはこの方、また「当方滅亡!」でも有名
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( ゚∀゚)テンションたけーな道灌さん、オレも負けちゃいられねー

ぐるーびーまーじーっく♪

ややや?何だあの看板は!?
道中、気になる建物を発見しました。
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「デンキブラン」・・・ゴクリ
浅草だけではなく、田端でも飲めるのか・・・
しかも「神谷バー」ではなく「神谷酒場」・・・
姉妹店かなんかなのかなぁ、真相を確かめるべく潜入だ!(昼間っから!?
と、思ったら
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んー残念、っていうか七十五年て Σ(゚Д゚)!
戦前じゃないですか!?空襲にも負けず、バブルにも負けず、不況にも負けず。よっぽど地域の人に愛されていたお店なんでしょうね、こんな小さな木造の建物が七十五年間も踏ん張り続けていたなんて・・・ちょっと泣きそうになりましたよ?(ノД`)

「ジローや、規模は小さくても長く長く愛される、そんな曲を描きなさい・・・。」そんな声が聞こえたような気がします。(酔っています、酒場だけに。

気を取り直して田端へ。
高台にある商店街の路地を入ってしばらく行くと、八幡神社の坂が見えます。
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ここまで来れば子規の眠る大龍寺はもう目の前!



「のぼサン、きたぞな。」
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ここが「坂の上の雲」のクライマックス
近代化の第一歩を踏み出したばかりの「明治」という時代に生まれ、今も尚その偉大な業績は議論され、研究され、そして愛されている「正岡子規」と「秋山真之」。生まれた場所、環境、時代は違えども、現代に生きる男性の多くは自分を含めこの二人の志に共感を得ると思います。
時代という大きな時のうねりに翻弄されつつも、お互い切磋琢磨し、自分の意思という物をしっかりと持ち、自分の持てる限りの力を発揮したこの二人の友情、情熱、勇気はノンフィクションです。今を悩み、傷つき、悲しみ、それでも前向きに生きているあなたが「坂の上の雲」かも知れません。

なーんて高尚な素振りをしたって僕の薄っぺらさはバレバレだっつーの。

お寺さんから箒と手桶をお借りしてキレイキレイしましょう、掃除が終わったところで写真をぱちり
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天気もいいし、今日ののぼサンはいつもの三倍おとこまえぞなもし。

お墓の脇にある自撰の碑文
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月給四十円とか余計なこと書かんでもよろしいがな、のぼサン。
でも、そんなちょっぴり天然なところも好きです。



さて、いかがでしたか?この度の「坂の上の雲ごっこ」
長文、乱文、読みにくい事この上なしと存じますが、読んでくださった方はどうもありがとう。暇人認定です、残念。 嘘です。

心ばかりのお礼にお茶と羽二重団子をどうぞ
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羽二重団子の店は落ち着いた雰囲気で本当にお勧めですよ。
近くまでお越しの際は是非、お立ち寄りください。
posted by ジローシノハラ at 23:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記