庭は手入れされ、家は修理され綺麗になり、
ポケットをたたくとビスケットが二つになる、
そんな不思議なシノハラチンザンソー。

使わなくなった植木鉢やら棚を積み重ねて置いておくと、
子猫たちが集ってネコジャングルジムにしてしまいます。
別にいいですけど、崩れて怪我でもしたら哀れな事なので片付けました。
子猫「おじちゃんはどうちてあたいたちのたのちいばしょをとりあげちゃうの?」
私「ぼうやたち、おじちゃんにも立場、責任というものがあるんだよ。」
子猫「なんかむつかしいはなししてる」
私「わかっておくれ、おじちゃんは誰にも傷ついたり悲しい思いをしてほしくないんだ。」
子猫「むつかしいはなしわかんない、おじちゃんはいじわるでイヤなおじちゃんだ!わー!!」
・・・
そして、私は子猫たちからピーターラビットのマグレガーおじさんを見るみたいな目で、
子猫たちの一生そんな気持ちを向けられて、意地悪で恐いおじさんの認識を向けられ、
そして私は一生恨まれ、嫌われ、悪者として生きて行くのだ。
出来れば、私はライ麦畑のホールデンのような存在になりたかった・・・
別に特別小さくて愛らしい、しかし現実誰か何か手を差し伸べなくては生きて行けぬ存在に、
懐かれ愛される存在と言うわけでもなく、ただその危険な時にだけ現れ手を差し出すくらいの、
そうやって年老い死んでゆくそんな存在でありたかった・・・。
しかし現実わたしはマグレガーおじさんなのだ、
猫のミートパイにしちゃうぞこのやろ。
私が望んでそんな存在になったわけでなく、ただそうなってしまった、
人は気付けばそうなってしまう事に思い及ばなかった。
どうか子猫たちよ私を呪っておくれ、罵っておくれ、嫌っておくれ、
それがお互い不干渉となり、お互い不必要に傷つく事もなくなる。
そして・・・あぁ、どうか、いつか、許してくれ・・・
もう生きていく気力もなくなった、悲しい、
もう出家しかない、そうだ、出家しよう。
そして日本全国美食紀k・・・日本全国慰霊供養巡礼の旅に出るのだ・・・